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Posted by staff@2007/9/26 水曜日11:59:34
料理評論家
アボガドと海の幸のオードブルは、クラリネットとチェレスタとハープの透明感あふれるト長調の調べを聴いているようだ。
とてもいい。
しかし僕には少しだけクラリネットの音程が高いかな?
そのオードブルに絶妙な相性を味合わせてくれるのが、フルートとハープ、そしてヴァイオリンのピッチカートが奏でるスペイン産のスパークリングワイン。
見事なまでに昇華されたこのフルートとハープのアンサンブルとピッチカートの微炭酸に、このワインの歴史を見た。
落ち着いた表情を見せるものの、よく冷えてあっさりとした喉越しのほうれん草の冷製スープは、ピッコロ、ヴァイオリン、ビオラのちょっと面白い和声の三重奏だ。
ビオラの音程がもう少し良ければよりまろやかに感じるに違いない。
メインの牛ヒレ肉の赤ワイン煮込みは、その煮込んだ長さ故の変イ長調。金管群にチェロ、コントラバスの低音、そしてパイプオルガンが加わる悲しみさえ覚える変イ長調。
その奥行きと深みには脱帽するしかない。
その重々しい響きを忘れさせることなく、しかしそれを思い出にするだけには十分なトライアングル、ハープ、マリンバによるダージリンティーのシャーベット。
これはバブル時代に出現したファゴット、チェロ、そして甘いオーボエによるティラミスを食べ飽きてしまった人々への賛歌でもある。
そして、最後はやはり。
チェロ一本のソロによるエスプレッソコーヒーか。
これが無いと料理は終われない。
今日のチェロはまぁまぁだ。
オーケストラの指揮者のことを、世界中どこでも「シェフ」と呼ぶ。
最初のオードブルから最後の珈琲まで、素材から、塩加減、バランス、すべての責任を負うのが指揮者の仕事だからそう言われるのだろう。
指揮者の力量は素材をどれだけ生かすかである。人気だけの指揮者から、寡黙な実力者まで色んな指揮者がいる。
だいたい指揮者は・・・と、まあ指揮者を批評する事は至極簡単ではあるが、最後のエスプレッソコーヒーがぶち壊しだったなと言われない様に、僕も常に腕を磨いておく必要がある。
2007年9月 Hiroyasu
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Posted by staff@2007/9/18 火曜日17:02:02

